総入れ歯にするタイミングについて
〜残せる歯があるかどうか不安です。(50代女性)〜
総入れ歯にするタイミングについて
歯周病があり、次々と歯を失ってしまっているケース。
特に残っている歯が数本しかない場合、「総入れ歯になるまで歯が抜けるのを待ちましょう。」または「もう、歯を保つことができないから、抜いてインプラントにしましょう。」という先生の言葉は、患者さまにとって精神的にも大変不安な状態にあると思います。
総入れ歯にするタイミングについて、相談をお引き受けするケースがありますが、ほとんどの患者様は総入れ歯ではなく、数本でも残せる場合があります。
歯が弱く、本数が少ないからと総入れ歯にするには早いケースもあります。
レジリエンツテレスコープについて
そのような場合、当院では、レジリエンツテレスコープという入れ歯をご提案させていただいております。少ない本数を利用して入れ歯を支える仕組みになっており、入れ歯先進国、ドイツにおいて開発された治療方法です。
少なくとも自分の歯を残す理由
自分の歯の根には歯根膜というクッションがあり、噛んだときにその感覚を脳に送る役割があります。1本でもご自分の歯を守ることが大事なのはこのような歯根膜の反応を保つためでもあります。
「味」は噛む事で、脳に直接刻みこまれます。噛む事で唾液が出てきます。歯根膜の感覚を残し、時間をかけて、楽しく食卓を囲むということは、私たちの五感をも刺激します。
総入れ歯になるタイミングを待つのではなく、できる限りご自分の歯を保ち、活用し続ける方が良いのではないでしょうか?
詳しくは、こちらのページに掲載してありますので、ご覧いただければと思います。
患者さまの症例
今回、ご紹介させていただく患者様は、海外在住50代女性です。
ご相談の際に、
「歯医者へのトラウマが非常に強く、最後に歯医者へ行ったのは、40年前であり、ほとんど丈夫な歯は残っておりません。
おそらく先生がご覧になった中でも最悪のケースに当てはまると思います。上顎だけ総入れ歯しかないだろうと思っていましたが、貴院のサイトを見て、レジデンツテレスコープというのでもひょっとしたら可能かなと思いました。海外在住の場合は、前もってメールでご相談いただけるということですので、引き続き心理的なトラウマが強くあるものの、やっと決心してメールをさせていただいています。残せる歯があるかどうか不安です。どうぞよろしくお願いいたします。」
とのことでした。
しばらくの間メールでやり取りをさせていただき、3ヶ月日本に滞在をお願いし、無事に完成まで終える事が出来ました。
患者さまの歯は3本残す事が出来ました。
レジリエンツテレスコープは、総入れ歯になるタイミングを待つのではなく、残っている歯を守りながら使っていただき、万が一、歯を失ってしまったとしても修理をすることで、そのままお使いいただくことができます。
今回、3ヶ月という短い期間で製作をお願いしたのは、Weber dental labor の石川太一さん。
患者さまが最も美しく見えるように、様々な工夫をしてくれました。
また、口元のほうれい線が目立たなくなるように、内側からボリュームも出したり、様々な工夫もされています。
総入れ歯になるタイミングを待つよりも、残っている歯守りながら過ごしていただく方が精神的にも安心していただく事ができると思います。
また将来、歯を失い、総入れ歯に移行したとしても、修理をさせていただき、そのままお使いいただくことができます。
総入れ歯は、レジリエンツテレスコープ同様に、内側から自然なボリュームをだすことができるため、口元を自由に作ることができ、若々しい表情を取り戻すことができる方法です。
治療内容について
治療内容
上あご、ドイツ式入れ歯レジリエンツテレスコープ
治療、抜歯など含む
治療期間・回数
3ヶ月・6回
費用
上あごレジリエンツテレスコープ ¥2,000,000(税別)
(自由診療)
リスク・副作用
清掃を怠ると歯周病が起こることがあります。
年月の経過により骨が吸収する場合もあります。
初めての総入れ歯に不安を持たれている方へ。
実際に、初めて総入れ歯を入れた方々の不安なお気持ち、その後の経過なども詳しくブログに掲載されておりますので、ぜひご参考になさってください。
若い方の総入れ歯治療について、YouTubeチャンネルでもお伝えしておりますので、どうぞご参考になさってください。
その他、入れ歯の治療例についてはこちらのページをご覧ください。
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