重度歯周病でも抜かずに治療できる方法について
Q.重度歯周病の治療中です。近くのデンタルクリニックでCTを撮影したところ上の歯は垂直に骨が随分溶けてると言われ大学病院を紹介され、受信しました。上の歯はかなりの本数を抜歯をして入れ歯にしないといけない。残したとしても3,4本と言われました。
骨がとけているのでインプラントも難しく、再生治療は歯茎を開くので、その時点で歯が抜けるので難しいとも言われました。
入れ歯にするしか選択肢は無いのかなと考えていますが、テレスコープ義歯を活用できる可能性はありますか。
またテレスコープ義歯を活用できない可能性があるときは、どのような時でしょうか?
というご相談をいただきました。
重度の歯周病とのことで、かなりの本数を抜歯する必要であるとのことですが、抜歯をする前にできることがあるかもしれません。
そして、万が一、歯を抜歯しなければならないとしても、抜く前に方法を考えておいたほうが良いと思います。
また、 骨の吸収がかなり進んでいるとしても、テレスコープ義歯を活用できる可能性はございますので、ご安心ください。
もしよろしければ、一度ご相談にいらしていただき、残せる歯がどのくらいあるかどうかを診させていただくことができればと存じます。
と、お返事させていただき、実際にご来院くださりCT撮影を行いました。
上顎は、全部で10本残っていました。
一見、本数は多く感じるのですが、歯周病で骨が溶けてしまい、歯を支えている骨は1/4程度です。
歯周ポケットは、すべて10mm程度あります。
すでに骨とくっついていない歯もあったため、やはり抜歯が必要な歯が2本ありました。
そして、8本の歯を利用した、コーヌスクローネというドイツ式入れ歯、テレスコープ義歯で治療をさせていただくことになりました。
3.4本しか残せないと言われたところを、8本残すことができたので、患者さまも喜んでいただきました。
全ての歯を利用して、内冠を被せます。
その上から、コーヌスクローネの外冠を被せることで、歯が揺れることなくしっかりとはまります。
歯周病のある弱い歯だけに負担をかけるのではなく、上顎の金属(シュパルテ)を用いることで、全体に力を分散させることができます。
見た目には、ブリッジと変わらないため、入れ歯であることはわからないと思います。
重度歯周病の方に使っていただけるメリットとして、グラグラしている弱い歯であっても利用することができます。
何故ならば、万が一抜けてしまったとしても、修理をすることができるため、ギリギリまで保存し、前もって抜かなくとも済むからです。
さらに、全体的に揺れないように、入れ歯によって固定できるので、歯の寿命を延ばすことができます。
上顎部分の金属(シュパルテ)をつけることができるのも大きな助けとなります。
先日、セットさせていただいたところなので、今後どのくらい使っていただくことができるのか、メンテナンスをしながら、診て参りたいと思います。
また、コーヌスクローネについて、YouTubeでもお伝えする予定です。少しお待ち下さいませ。
重度歯周病で、抜かないといけないと言われた方でも、抜く前に一度ご相談に来てくだされば、抜かずに利用できる方法があるかもしれません。
無料メール、LINE相談も行なっておりますので、どうぞお気軽にご相談いただきたいと思います。
今回の治療方法、コーヌスクローネ義歯について詳しくはこちらのページをご覧ください。
その他、入れ歯の治療例についてはこちらのページをご覧ください。
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