入れ歯の上あごの土台を削ることはできますか?
「入れ歯の上あごの土台は取れないのか?もう少し短く削れないのか?」
と患者さまから尋ねられることがあります。
患者さまへは、
「入れ歯の口蓋(上あご)を覆うことは、とても大事であり、入れ歯の生命線となっております。この部分をつけることで、かむ力を全体で受け止めることができるからです。また、総入れ歯やレジリエンツテレスコープは、空気が入り込まないようにすることで、ウォーターフィルム現象を得る事ができます。(ガラスとガラスの間に水を介在させることでピッタリとくっつく現象)粘膜、だ液、入れ歯でウォーターフィルム現象を作るには、口蓋(上あご)を覆う必要があります。」
とご説明をさせていただいております。
上あごを覆わない入れ歯をなぜやらないか。
それは、空気の侵入を防ぐためです。
入れ歯がぴったりくっつくためには、上あごをしっかりと覆い、唾液以外には入れ歯と粘膜の間に介在するものはない状態を作り上げます。
上あごを覆わない入れ歯は、どこからでも空気が入ってしまい、入れ歯はパカパカ外れてしまい、常に舌で入れ歯を抑えないと保てない状態になってしまいます。
また、残っている歯がある場合には、入れ歯が動くたびに歯も同じように揺らしてしまうため、徐々に歯を失ってしまう可能性もあります。
それでも、どうしても上あごをとって欲しい。
とおっしゃられた場合、
「長い目で考えて、毎日接着剤をつけて、噛めない義歯を使うより、最初頑張って練習していただき、その後ご自分の一部として快適に使って頂ける入れ歯を作る方が良いように感じます。」
とお伝えしております。
それでも、慣れるかどうか心配をされると思います。
そのために、稲葉歯科医院では、入れ歯が完成する前に、仮の入れ歯を使っていただき、数ヶ月の間使っていただいております。
慣れていただくこの期間は、私たちがしっかりとサポートをさせていただくので、ご安心ください。
ほとんどの方が、この段階で上あごがついた入れ歯に慣れてくださるので、最終的な入れ歯にはスムーズに移行することができます。
こちらのページでは、患者さまからのご質問にお答えしております。
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