入れ歯安定剤に頼らない方法
「入れ歯が外れる」
「食べ物が挟まる」
「入れ歯が痛い」
入れ歯安定剤を常につけていないと、痛くて噛むことができないという方、沢山いらっしゃるのではないでしょうか。
なぜなら、入れ歯安定剤の年間の売上は100億円を超えているからです。
本来、ピッタリと合う入れ歯を使って入れば入れ歯安定剤を使う必要はありませんが、入れ歯安定剤の売れ行きをみると合わなくて悩んでいらっしゃる方が沢山いらっしゃる事がわかります。
入れ歯の中にゴマやイチゴの種のようなものが挟まると、とても痛いため、隙間ができないように入れ歯の安定剤を使用します。
しかし、長期間使用することで、口の中は大変不潔になります。
私たちでさえ、患者さまの入れ歯安定剤を外すのは大変なため、毎回綺麗に取って張り替えるという作業を必ずしも全ての方が行っているとは思えません。
先日、入れ歯が合わないと、急患でいらっしゃった患者さまは、このような状態でした。
この、包まれている布のようなものはなんだろう。。。
とお聞きしたところ、入れ歯安定剤でした。層になって重なっていたのです。
入れ歯が痛くて、歯医者さんで削ってもらっているうちにどんどん小さくなってしまって、入れ歯安定剤がないと使えなくなってしまったとおっしゃいます。
そして、小さくなった入れ歯は割れてしまっていました。
入れ歯安定剤を外さずに、重ねて使用すると、口の中で細菌が繁殖します。
口の中の細菌は、誤嚥性肺炎を引き起こすことでも知られており、一緒に来院された、息子さんにお聞きしてみると、誤嚥性肺炎で何度か入退院を繰り返していたとのことです。
できることなら、入れ歯安定剤に頼らない入れ歯を入れたいですし、私達もそのような入れ歯を提供したいと思っております。
当院でご提供させていただいている入れ歯は、粘膜と入れ歯の間に隙間がでないような様々な工夫をしております。
そのうちの一つはイボカップシステムと言う、粘膜にピッタリ合う精密な製作方法を取り入れております。
ウォーターフィルム現象(ガラスの板と板の間に水を介在させるとぴったりくっついて離れない状態)を得ることができるため、入れ歯安定剤が入る隙間がありません。
また、部分入れ歯に関しては、外れてしまわないように、入れ歯に鍵がかかるしくみなどを取り入れて、安心して美味しく食事を召し上がっていただけるようにしております。
入れ歯安定剤に頼らず、入れ歯であることを忘れてしまうぐらい快適な毎日を過ごしたいものですね。
鍵がかかる入れ歯については、合わせてこちらのページもご覧いただければと思います。
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