ドイツ式入れ歯
テレスコープ義歯とは?
精密で長持ちする部分入れ歯
「ドイツ式入れ歯 テレスコープ義歯」とは?
ドイツ式入れ歯(テレスコープ義歯)について、初めて知る方がほとんどだと思いますので、お伝えさせていただきたいと思います。
ドイツ式入れ歯とは、入れ歯先進国ドイツにおいて開発された部分入れ歯のことで、歯に直接被せる内冠、入れ歯の本体、外冠から構成されています。
歯科業界では「テレスコープ義歯」や「テレスコープデンチャー」とも呼ばれています。
保険の部分入れ歯と違い、歯に引っ掛ける金属のバネを使わず、「はめこみ式」の装置を使った入れ歯のことを「ドイツ式入れ歯」といいます。
※写真はリーゲルテレスコープ義歯(テレスコープ義歯の一つ)
130年以上の歴史を持つドイツ式入れ歯を日本へ導入した歯科医院
ドイツ式入れ歯の入れ歯の歴史は1886年に始まり130年以上の歴史があります。
その間、ずっと改良、進化し続けて現代にいたっているため、精密で、歴史のある入れ歯として特にヨーロッパにおいて高い評価を得ています。
当院顧問である、稲葉繁先生が1978年にドイツ式入れ歯 リーゲルテレスコープ義歯やレジリエンツテレスコープ義歯を初めて日本に紹介、当時治療させていただいた患者さまの30年、40年長期症例が多数ございます。また、コーヌスクローネ義歯においても、本場ドイツで直接学んで参りました。
ドイツ式入れ歯は、当院顧問、稲葉繁先生が日本に紹介し40年以上経ちました。
本国ドイツでは130年の歴史の中で改良を重ね、適材適所に応じて、さまざまなタイプの入れ歯が生まれました。
日本では、コーヌスクローネ義歯が広まっていますが、ドイツでは、コーヌスクローネはいわゆるドイツ式入れ歯(テレスコープ義歯)の中の一つとして扱われております。
特にリーゲルテレスコープは応用範囲が広い義歯であり、メンテナンスをしながら長く使う国民性があるドイツ人らしい考えのもと生まれた入れ歯として、特にヨーロッパにおいて広まっております。
インプラント以外のもう一つの選択肢として
患者さまの中には金具がみえるのが嫌だから、インプラントにしたとの意見をよく聞きます。
もし金具がみえない自然な入れ歯があったら…インプラント以外のもう一つの選択肢として考えることができると思います。
ドイツ式入れ歯は金具が見える事を気にせずに笑う事ができ、お食事も楽しめるため、ご自分の歯の一部として使っていただいております。
ドイツ式入れ歯の特徴
金具が見えない自然な入れ歯
若いあなたの入れ歯が他人から見て目立たず、わからないようにすることが大切なのは言うまでもありません。 若い方のほとんどがインプラントを選択するのはこのような理由からでしょう。
保険のクラスプ義歯は前歯に金具を引っ掛けるため、見た目が悪いです。
細い金具とはいえ、やはり目立つため、いかにも入れ歯を入れているという感じがしてしまいます。
治療内容
上あご片側リーゲルテレスコープ 抜歯、仮歯など含む
治療期間・回数
1年10回
費用
上あご片側リーゲルテレスコープ ¥1,500,000(税別)
(自由診療)
リスク・副作用
清掃を怠ると歯周病が起こることがあります。
年月の経過により骨が吸収する場合もあります。
残っている歯をできるだけ長く保てる
稲葉歯科医院の患者さまの中には30代、40代、50代と比較的年齢の若い方がたくさんいらっしゃいます。
ということは、これから先10年後、20年後、30年後を見据えて考えていく必要があると思います。治療の方法によっては、さらに歯を悪くするのか、残っている歯をできるだけ長く保つことができるかの分かれ道になります。
少ない歯を抜かずに利用できる
「歯の本数が少ないから、歯が抜けて総入れ歯になるのを待つしかない」
「歯がぐらぐらだから、抜いて総入れ歯にしたほうがいい」
と言われ、ショックを受けていらっしゃる方、まだ諦めないでいただきたいと思います。
例としてドイツ式入れ歯のレジリエンツテレスコープは、残っている歯を抜かずに利用できます。万が一、歯を失うことがあっても、歯科技工士によるメンテナンスや修理により、その後も使うことができます。イメージとしては、先にゴールの形を決めておいて、そこから引き算していくという感じです。
歯を抜かずにご自身の歯を利用することで、インプラントをしなくとも安全で快適な口元を取り戻すことができます。
夜もつけたまま寝られる入れ歯
日本では、入れ歯を外して寝るようにと言われますが、ドイツでは反対で寝るとき入れ歯は付けていてくださいと言われます。夜、寝ている間家族や恋人に見られる事、また自分自身にとって自尊心を保つ上でも歯がある状態であることは大切だと考えます。
お友達や、恋人と話をしていても、歯に意識が集中して会話が楽しめないなんてつまらないですよね。今この時期に、しっかりとした方法を選択することで、将来自分の歯を守ることができると思います。
一度作ったら、メンテナンスをしながら長く使うことが可能
費用はかかっても質の高い、長持ちのする治療を受ける、ドイツ人の考えから生まれたものです。 日本では合わなかったり壊れたりすると何度もつくりなおしをしますが、このドイツ式入れ歯は一度作ったら、メンテナンスをしながら患者さまに長く使っていただくことを目標としております。
ドイツ式入れ歯の種類
ドイツではたくさんの種類がありますが、患者さまの歯の状態に応じて、稲葉歯科医院ではリーゲルテレスコープ、コーヌスクローネ、レジリエンツテレスコープ、ドイツ式総入れ歯という方法でほとんどの症例に対応させていただいております。
ドイツ式入れ歯の種類についてご紹介させていただきます。
ドイツ式入れ歯(部分入れ歯)の種類は3種類
鍵のついた部分入れ歯【リーゲルテレスコープ】
リーゲル(Riegel)とはドイツ語でかんぬきのこと。リーゲルテレスコープとは維持装置にかんぬき(鍵)を使った部分入れ歯です。
入れ歯の中に小さな鍵がかかるようになっていて、鍵をしめると舌でさわってもわからないようになっているので、ほとんど違和感がありません。この鍵をひらくと(手で簡単にあけることができます)、すっと入れ歯を取り外すことができます。
リーゲルテレスコープは一言で表すと、取り外しができるブリッジ。そのため、普段は入れ歯であることを忘れてしまうぐらい付け心地がよく、寝るときは歯磨きをして、入れ歯もあらって装着したままお休みになれます。
神経のない弱い歯に対しても、状態によっては適応できる入れ歯です。
見た目が美しい入れ歯【コーヌスクローネ義歯】
コーヌスとは円錐形の意味で、歯に直接被せる内冠と入れ歯の本体、外冠により構成されています。(二重に被せる方法)
内冠は円錐形で角度は6度(コーヌス角)、維持力は内冠、外冠のくさび力によります。
同じ形の紙コップを重ねると、ぴったりくっついて離れなくなる現象をイメージして頂けるとわかりやすいかもしれません。装着の最後で内冠と外冠がすっとはまることにより維持力をだします。
はずし方は入れ歯に指がかかるくぼみを作っておいて、それを持ち上げるとはずれます。この角度は歯の状態により調整することができます。
コーヌスクローネ義歯は、保険のクラスプのように見かけが悪くならず、笑った時に見えるのは、白い歯だけ、入れ歯だと気づかれにくい美しい見た目が特徴です。
コーヌスクローネ義歯は神経のない歯には適応ではありません。歯の残っている場所によっては禁忌症もあります。
残っている歯が少ない場合にも対応可能な【レジリエンツテレスコープ】
レジリエンツテレスコープは、少ない歯でも美しい見た目を実現できる入れ歯です。自然なボリュームを内側から出すことで、口元のシワを目立たなくし、若々しい印象を保ちます。
通常の入れ歯とは異なり、レジリエンツテレスコープの維持力は歯ではなく粘膜のため、ほとんど残っている歯には負担がかかりません。内冠と外冠は、粘膜の沈み込みに合わせて200ミクロン、隙間をあけて作ります。残っている歯が数本になった場合でもレジリエンツにすることにより、歯をできるだけ長持ちさせることができます。
夜取り外す必要のないことが患者さまに喜ばれております。ドイツの歯科医師は、夜はめたまま就寝するように指導しています。当院の義歯を使用している患者さまも「入れ歯を外すと不安です。」とおっしゃいます。
阪神大震災の時、夜義歯を置き忘れて食事ができなくなった人がたくさんいた。という話を聞いたりします。夜何があるかわかりません。もうひとつの理由として入れ歯を入れて就寝をすることは鼻呼吸になるため口も乾きにくく、呼吸も楽になります。
万が一歯を失ってしまっても、修理をさせていただき再び長く使っていただけることができます。
レジリエンツテレスコープは残っている歯が4本以内(片顎)の場合に適応されます。
ドイツ式入れ歯(総入れ歯)
口元を自由に作ることができる【ドイツ式総入れ歯】
食事をするためには、お口の中の機能がとても重要です。歯があるときの舌の使い方、発音の仕方などは、総入れ歯になっても同じです。(こちらの絵は、総義歯の大家Dr.Hans.shleichから引き継いだ資料です。)
例えば、人は食事をするとき、最初に舌を上あごに押しつけ、徐々に後ろに移動させて食物を飲みこみます。総入れ歯の場合、このような舌の動きが、入れ歯を外れやすくさせるため、舌の動きに合わせた入れ歯の形にする必要があります。
また、入れ歯が口元にぴったりと吸着するには、天然の歯があったときと同じ場所に、人工の歯を入れることが最も良いとされています。
歯があったときのお口を再現した総入れ歯を作るには?
どうしたら口の中の動きまで考え、歯があったときのお口を再現した総入れ歯ができるのでしょうか?答えは簡単です。お口の中の状態を立体的にコピーし、そこにぴったりとはまる入れ歯を作ればよいのです。
でもこんな当然のことをしている歯科医師はなかなかいません。なぜなら、お口の中を立体的に、完全にコピーするのには、非常に高度な技術が必要なのです。
『上下顎同時印象による総入れ歯』
『上下顎同時印象による総入れ歯』の原型は、ドイツのDr.Reiner Strackの入れ歯です。従来型の総入れ歯と大きく違うところは、総入れ歯の形です。これまでは、小さな入れ歯が違和感がないという傾向にありましたが、どうしても口の中で動いてしまい、総入れ歯であることが見た目にもわかるものでした。最新の入れ歯は、メリハリのある大きな入れ歯です。
口の中のスペースは、想像以上に大きく、そこに小さな形の入れ歯を入れてしまうと、口元がしぼんでしまい、老けてみられてしまいます。
内側から十分膨らみを出すことができ、口の中を完全にコピーできる方法を開発したのが、当院の顧問である稲葉繁先生であり、上下を一緒に型とりを行う『上下顎同時印象法』です。
稲葉歯科医院のドイツ式入れ歯治療について
稲葉歯科医院は入れ歯治療にパートナー制度を導入
稲葉歯科医院では、歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士が責任を持って、お一人の患者様の歯をお守りするパートナー制度を設けております。
院長をはじめ女性ドクター(歯科医師)の在籍
女性の患者様の中には、男性の歯科医に対してプレッシャーや話しにくさを感じる方もいらっしゃいます。
患者様により安心して治療を受けていただくため、院長の稲葉由里子をはじめ女性歯科医師も在籍しています。
歯科技工士は元日本歯科大学教授 稲葉繁先生による直接指導を受けております
患者さまにご提供させていただく、入れ歯などの歯科技工物はすべて、元日本歯科大学教授でありIPSG包括歯科医療研究会 最高顧問の稲葉繁先生の指導を受けております。
ドイツ式入れ歯、テレスコープ義歯を日本に紹介したのが稲葉繁先生であり、本場ドイツで行われている手法をそのまま一次情報として伝えています。
稲葉繁先生は、1978年にドイツ チュービンゲン大学で客員教授を務めながら、ドイツ式入れ歯を学ぶチャンスを得ました。
ドイツ人は、ひとつのものをメンテナンスしながら長く使う国民性があることに感銘し、ドイツ式入れ歯がまさにそのものであることが素晴らしいと感じたそうです。
ドイツ式入れ歯専門技工所、院内技工所で精密な入れ歯制作を
日本の歯科技工士の技術は、世界でもトップレベルのため、わずかな調整でピッタリと適合させることができます。
稲葉歯科医院の最大の強みは、ドイツ式入れ歯専門の歯科技工所Weber dental laborを開設し、すべての患者さまへの立会いをさせていただく環境を整えたことです。
また、当院には技工士が常駐しておりますため、万が一入れ歯のトラブルが合った時も最短で最善の修理をすることができます。
プライバシーにも配慮できる、完全個室の診療室
診療室は完全個室で3部屋ご用意しています。
家庭的な雰囲気のインテリアを意識し、絵やアンティークな家具を飾っています。
プライバシーも配慮されているため、患者様が歯のお悩みを安心してご相談いただけます。
稲葉歯科医院は、患者さまの笑顔のために、一流の技術と最善の治療を提供できる体制を整えております。
ドイツ式入れ歯に関するQ&A
ドイツ式入れ歯に関する質問・疑問についてはこちらのページをご覧ください。
ドイツ式入れ歯の治療例
ドイツ式入れ歯に治療例についてはこちらのページをご覧ください。
ドイツ式入れ歯の費用について
ドイツ式入れ歯の費用についてお伝えしたいこと
ドイツ式入れ歯(テレスコープ義歯)は、一つ一つのパーツを患者さまに合わせて歯科技工士が手作りで製作しております。そのため、保険適応外とさせていただいております。
当院の入れ歯の製作時間は200時間〜300時間かけて、丁寧に製作しております。
さらに、患者さまにじっくりと向き合うためには、お一人の患者さまにできる限り時間を長くさせていただく必要もあるため、沢山の人数はお引き受けしておりません。
まずは、ドイツ式入れ歯にかかる費用について、かみ合わせの検査をさせていただき、いくつかの方法をご提案させていただきたいと思います。
ドイツ式入れ歯は、自分の歯と同じように長期にわたりお使いいただくものです。メンテナンスをしながら快適な生活を送っていただくことは、ご自身の未来への大切な投資とも言えると思います。
長い目で見て、ご自身の人生において費用対効果が高い投資と言えるでしょう。