40代女性、奥歯が3本ない〜ドイツ式入れ歯で治療して11年経過しました〜

治療前の情報
今から13年前の2012年に当院へお越しくださった患者さまです。
ブリッジが外れてしまい、奥歯を3本失ってしまいました。

他院よりインプラントを勧められていらっしゃいましたが、慢性腎不全、バセドウ病、I型糖尿病などの全身疾患があり、透析もされており、外科的処置が必要であるインプラント治療はかかりつけ医師からも勧めないとのことで、当院でドイツ式入れ歯にて治療をさせていただくことになりました。

※当時、患者さまにご提案させていただいた計画書です。
治療方法
親知らずを抜かして全て神経のない歯であったため、全てを内冠で連結、その上から取り外しができるブリッジタイプのリーゲルテレスコープ という入れ歯を被せます。

こちらの写真は内側から見たものです。
鍵を閉めることで、入れ歯の着脱ができます。鍵を閉めると、内冠と外冠が合体し、鍵を開くと取り外しができるような仕組みです。

2014年に装着させていただいた時の写真です。
被せてある歯が割れてしまった場合の修理方法
しばらく問題なく使っていただいておりましたが、2018年装着してから4年後、右下の奥歯2本が破折してしまい抜歯となりました。

被せてある内冠を撤去

抜歯をさせていただきました。

抜歯は、バイアスピリンなどお薬を飲まれており、全身疾患があることから、大学病院の口腔外科へ依頼しました。


ドイツ式入れ歯は、万が一歯を失う事を考えて設計しますが、今回はリーゲルレバーがかかる位置を2箇所にしていたため、抜歯後、同日に修理をさせていただき、そのままお使いいただくことができました。
現在、装着してから11年が経過し、定期的にメンテナンスに通っていただいております。
ポイントは、将来起こりうるリスクを考えて、入れ歯の設計を行うことだと思います。
一生懸命歯を磨いていても、歯が折れてしまうなど、起こりうる問題は出てきます。そこで、どのように対応するかが腕の見せ所であると思っております。
どうしても、リカバリーが難しい場合もございますが、今回は患者さまに負担をかけずに修理をさせていただき、その後問題なく使っていただく事ができたという症例となりました。
治療内容
下顎リーゲルテレスコープ(ドイツ式入れ歯)
※抜歯、仮歯製作など含む
治療期間・回数
半年・10回
費用
下顎リーゲルテレスコープ治療¥2,800,000(税別)
(自由診療)
※治療費は治療契約当時のものです。
リスク・副作用
年月の経過により骨が吸収する場合もあります。
定期的なメンテナンスが必要です。
清掃を怠ると虫歯や、歯周病になる可能性があります。
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流れ・ご案内
実際に先生と会って話を聞きたい。
自分にはどのような方法が合っているのか、治療方法や 期間、費用について具体的なお話を聞きたいという方には、入れ歯カウンセリングをお勧めしております。
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