50代、前歯がほとんどない場合の治療方法を4つご紹介
前歯を失うケースとは
前歯を失うケースは、すでに、差し歯やブリッジで治療をされている方に多く見られます。
前歯は、歯の根っこが1本のため、適切なかみ合わせをつけないと、下の歯とかみ合わせた時に前歯を突き上げてしまい、次第にグラグラと揺れてしまいます。
前歯の役割について
・顎の動きをコントロールする大切な役目を担っており、かみ合わせに大きな影響を及ぼします。
・審美的に非常に大切な部位であり、この部位を失ってしまうと日常生活に大きく関わって来てしまいます。
・前歯はハッキリとした発音をするために重要です。
例えて言うならば、前歯は車で言うところのハンドル、奥歯は車輪のような役割をしています。
全体のバランスが整うことで、車はスムーズに走ります。
タイヤが一つ抜けていても走らないですし、ハンドルがないと舵を取ることができません。
前歯も奥歯も全て役割を持っているのです。
前歯を失った場合の入れ歯の種類
前歯を失ってしまった場合の入れ歯の種類は大きく分けて、4つです。
インプラント、保険治療のクラスプ義歯、ノンクラスプ義歯(シリコンデンチャーやスマイルデンチャーなど。)、ドイツ式入れ歯テレスコープ義歯。
インプラント
前歯の骨は薄いため、インプラントを入れるのが難しい部位でもあります。
審美性も重要視されるため、歯肉の移植なども必要になる場合もあることから、
経験豊富な歯科医師による治療をお勧めいたします。
保険治療のクラスプ義歯
失った前歯の両脇に金属の金具をかけて、入れ歯を支える方法となります。
前歯としての役割ができるかどうか、金具が見えてしまうなどの問題があります。
ノンクラスプデンチャー
金具が見えず、入れ歯であることが目立たないタイプの入れ歯です。
クラスプ義歯と構造はほとんど同じ、さらには、入れ歯に必要なレストという沈下防止の装置がついていない場合が多いため、残っている歯の喪失を加速させてしまう可能性があります。
短期間の利用は良いと思いますが、当院では長期的な使用はお勧めしておりません。
ドイツ式入れ歯リーゲルテレスコープ
前歯をほとんど失ってしまった場合、失った歯の両脇だけに引っ掛けるタイプの入れ歯は、グラグラ動き、将来的に支えている歯も失ってしまう可能性があります。
神経の治療をした歯が多く、前歯をほとんど失ってしまった(4本)方の当院での治療方法をご紹介させていただきたいと思います。
患者さまは50代女性。
神経の治療をされている歯が多く向かって右上の歯、4本を失いました。
両脇の歯に引っ掛けるタイプの入れ歯では、支えが弱すぎるため、全てを連結した内冠にて、補強します。
その上から入れ歯である外冠を被せます。
粘膜、金属床でさらに補強し、残っている歯に負担がかからないようにさせていただきました。
ピンク色の床をつけることにより、入れ歯がグラグラ動かないようにします。
実際にお口の中に入ると、入れ歯であることはわかりません。
現在、5年経過しておりますが、その後1本も失わずに使っていただいております。
ドイツ式入れ歯リーゲルテレスコープの治療内容について
治療内容
上あごドイツ式入れ歯、リーゲルテレスコープ
※抜歯、仮歯製作など含む
治療期間・回数
1年・15回
費用
上あごリーゲルテレスコープ ¥3,000,000(税別)
(自由診療)
リスク・副作用
年月の経過により骨が吸収する場合もあります。
歯を失う可能性もあります。
YouTubeチャンネルでもお話をさせていただいております。
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流れ・ご案内
実際に先生と会って話を聞きたい。
自分にはどのような方法が合っているのか、治療方法や 期間、費用について具体的なお話を聞きたいという方には、入れ歯カウンセリングをお勧めしております。
入れ歯のお悩みを動画で解決
YouTubeチャンネル「入れ歯のお悩み解決!稲葉歯科医院」では、実際に入れ歯を使っていただいている患者さまの感想や、入れ歯の構造や仕組みについてもわかりやすく動画で解説しております。
こちらのページで動画をカテゴリ別に掲載しておりますので、お探しの内容をぜひご覧ください。