鼻で呼吸をすることの大切さ〜コロナ感染予防〜
私たちが無意識に行なっている呼吸について、あまり意識することがないと思いますが、鼻で息をするか、口で息をするかは今回のコロナウィルス感染の予防に大きく関わります。
口は多くの機能を持っておりますが、食物を食べることが第一の目的でしょう。そのほか会話をしたり、呼吸機能、愛情の表現など様々です。
赤ちゃんの頃は母親のお乳を吸いながら同時に呼吸ができますが、成人は何かを飲みながら呼吸をすることが出来ません。
本来の呼吸は鼻で行うのが正しいといえます。
赤ちゃんが正しい嚥下(つばを飲み込む機能)を覚えるのは母乳行動からです。
母親の乳首を小さい口でくわえ込み筋肉を一生懸命使いながら、舌で乳首を下から押え込み、時間をかけておっぱいを飲むことにより、正しい嚥下(つばを飲み込む機能)を覚えます。
それにより口の周りの筋肉や舌に力が入り、内側からは舌が、外側からは口唇及び頬筋の力が働き、舌と口の周りの筋肉の間で、良い歯並びが形成されると同時に正しい嚥下(つばを飲み込む機能)と呼吸が育成されます。
間違った哺乳行動(例えば、形の悪い哺乳瓶など)で育った子供は舌の力や口の周りの筋肉に力が入らず、歯並びが悪くなることが多く、鼻呼吸ができず口呼吸をしてしまいます。
その結果口が半開きのようになり、口呼吸になってしまいます。
鼻で呼吸することにより、空気を温め、細菌から守り、外界の空気が肺に直接入らないようになっており、大変重要な役割を担っています。
鼻で呼吸することは「天然のマスク」であると言えます。
反面口で呼吸することは、様々な不利なことがあります。
口から入った空気は直接気管から肺に入ります。そのため冷たい空気は直接入ります。同時に空気中の汚れや細菌が入り、直接肺に送り込まれます。
口呼吸するのをやめ、鼻呼吸するのは大変難しいため、正しい呼吸と飲み込み訓練が必要です。
以前は口にテープを貼ったりしていましたが、飲み込み機能や呼吸機能を正しくできるようディバイス(訓練器具エントレ)を開発して、大きな効果を上げています。
当院顧問、稲葉繁先生が開発し、IPSG会長である飯塚能成先生が中心となり、正しい呼吸と嚥下(飲み込み)方法を広めております。
エントレ
エントレにより子供の歯や顎の成長、口呼吸の治療にエントレを使います、さらに誤嚥性肺炎の予防にも使われ、大きいな効果を上げています。
この度の新型コロナウイルス感染予防に、口呼吸から鼻呼吸への転換をぜひ実行していただきたいと思います。
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