コロナに負けない!部分入れ歯のお手入れ入門
前回、入れ歯を清潔に保ちましょう〜誤嚥性肺炎の予防〜という内容をお伝えさせていただきました。
口の中に歯石や汚れが溜まっていたり、入れ歯が不潔になると細菌が繁殖し、その唾液を飲み込むことによって、誤って気管に入り肺炎を起こします。
いわゆる「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」は、新型コロナウィルスによる肺炎を悪化させると言われています。
先日、ビジネス誌PRESIDENT でこのような特集がされていました。
コロナに負けない!免疫力&歯みがき入門
歯みがきの正しい方法を伝えておりますが、入れ歯であっても全く同じです。
口の中を清潔にすることが非常に大切です。
入れ歯を長く使用すると色素が沈着したり、臭いの原因となったり、破折しやすくなってしまったりします。
それは、材料の限界もあるのですが、顕微鏡で細かく見てみると、入れ歯の中に気泡がたくさんあるため、その中に汚れや細菌が入り込んでしまいます。
毎日のブラッシング洗浄に加えて、つけ置き洗浄を定期的にされることをお勧めいたします。
●ブラッシング洗浄:朝晩、もしくは毎食後
入れ歯に歯みがき粉を適量つけます。
当院では、発泡剤や研磨剤を含まない、ウェルテック コンクール・ジェルコートF 90gをお勧めしております。
高濃度フッ素を配合したジェルタイプの歯みがき粉のため、入れ歯でなくともご家族で一緒にお使いいただくことができます。
(ご家族にも入れ歯であることが悟られないため、お勧めです。)
入れ歯の溝の部分に汚れがつきやすいので、専用のブラシで磨いてからすすいでください。
この時、洗面器などに水を張った上で磨いていただけると、万が一落としてしまったとしても安心です。
●つけ置き洗浄
目に見える汚れをブラシで丁寧に洗浄します。
目に見えない汚れを洗浄液で除菌します。
当院では、義歯洗浄剤ピカをお勧めしております。
【青ピカ】は、歯垢や口臭、入れ歯による口内炎の原因ともなるカンジダ菌を溶解除去する酵素(ザイモリエイス、ツニカーゼ)と、タンパク質分解要素(アルカラーゼ)を配合しています。
保険の部分入れ歯は週6回、当院の入れ歯は週1回を目安に1時間ほどつけてください。
洗浄後はよくゆすいでからお使いください。
当院では、入れ歯は装着したままお休みいただくことをお勧めしておりますので、一晩中つけておく必要はございません。
【赤ピカ】は、お茶やコーヒー、タバコのヤニなど、着色性の汚れを除去するアルカリ性酸化剤です。入れ歯特有の臭いも取り除きます。
保険の部分入れ歯は、週1回を目安にお使いください。当院の入れ歯に関しましては、赤ピカは必要ありません。洗浄後はよくゆすいでからお使いください。
当院の入れ歯は、取り外しができるブリッジのような感覚で使っていただいているものです。
したがって、柔らかい材料は使用しておらず、金属は、ゴールドもしくはコバルトクロム合金のどちらかですが、きちんと磨いていただければ汚れはつきにくい素材です。
また、レジリエンツテレスコープにおけるピンク色の床の部分は、イボカップシステムという特別な作り方により、入れ歯の製作過程で、3トンの力をかけて気泡を取り除きます。
汚れがつきにくい部分入れ歯というのは、新型コロナウィルスが心配な今だからこそ安心安全だと思っております。
こちらのページも合わせてご覧ください。
ドイツ式入れ歯、テレスコープ義歯について
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