入れ歯を清潔に保ちましょう〜誤嚥性肺炎の予防〜
この度の新型コロナウィルスによりお亡くなりになられた方々に心よりお悔やみ申し上げます。
先日も女優の岡江久美子さんが新型コロナウィルスによる肺炎でお亡くなりになりました。
本当に残念なことです。
肺炎とは、とても恐ろしい病気であることを改めて感じました。
特に高血圧、糖尿病、心疾患など基礎疾患がある方にとって致命傷ともなるウィルスです。
万が一、新型コロナウィルスに罹ったとき、これまで隠れていた様々な要素が負のスパイラルを発生して重篤化を招く可能性があります。
ぜひ、皆さまにお伝えしたいことは、入れ歯を清潔に保つことです。
先日、急患でいらっしゃった患者様は、86歳女性。
今年に入って、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)が原因で、一時は心停止を起こすなど大変な経験をされました。
「入れ歯が割れてしまった」
と連絡をいただき、事前に写真を送っていただいたのが、こちら。
何かに包まれているのは、何だろう。
と思ったら、これは、入れ歯安定剤でした。
入れ歯安定剤はどのような種類であれ、長期間口の中に入れておくと、細菌が繁殖し、大変不潔になり誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)を引き起こす原因ともなります。
口の中は、常に清潔にしておく必要がありますが、入れ歯安定剤を長期間入れておくと、入れ歯は細菌の塊となってしまうのです。
入れ歯が不潔になると細菌が繁殖し、その唾液を飲み込むことによって、誤って気管に入り肺炎を起こしてしまうのです。
いわゆる「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」です。
入れ歯安定剤を使わずにすむような入れ歯が一番ですが、どうしても使用する場合は、毎日入れ歯安定剤を取り替えていただきたいと思います。
そして、毎日キレイに洗浄してください。
割れてしまった入れ歯は、修理もしくは作り直しが必要でしょう。
入れ歯が壊れて食事ができない場合、この時期は栄養のある食事をとって、睡眠をとることが免疫力を高めるために何より大切なため、我慢せずにご連絡をいただければと思います。
事前にお問い合わせ、ご予約をしていただければ、応急処置をさせていただきます。
次回は誤嚥性肺炎を予防する、正しい入れ歯のケアについてお伝えしたいと思います。
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