ほとんど歯がない場合の入れ歯治療について
虫歯や歯周病、様々な原因でほとんどの歯を失ってしまった方へ
「歯が抜けるのを待って総入れ歯にしましょう。」
であったり、
「残っている歯を全て抜いてインプラントにしましょう。」
という先生の言葉はショックが大きく、なかなか決断できない方は多いのではないでしょうか。
ほとんど歯がない場合でも、歯を残すことができ、活用できる方法をご紹介させていただきたいと思います。
こんな症状でお悩みの方に
- 歯周病がとても進んでいて、ほとんど歯がグラグラ。数本以外は・・・・ここまで悪くしてしまったけど、できるだけ歯は残したい。
- 歯医者のトラウマで長い間放置をした結果、ほとんどの歯を抜かなければいけなくなってしまった。
- 骨量が不足していてインプラントができないと言われた。
- 残せる歯もすべて抜いてインプラントを勧められた。
- 歯がグラグラで噛むことができない。
- 数本しか残ってないため、総入れ歯になるのを待っている状態。
- 残っている歯をすべて抜いて、総入れ歯にするかインプラントにするか迷っている。
こうした選択肢の他に、当院ではもう一つの方法として、レジリエンツテレスコープをご提案させていただいております。
レジリエンツテレスコープとは
数本の歯に適応されるテレスコープ義歯という治療方法で、自分の歯の根を抜かずに利用できる方法です。
レジリエンツテレスコープ は、1976年にドイツ、エアランゲン大学ホフマン教授が開発しました。
テレスコープ義歯の歴史は140年以上と大変長く、特にヨーロッパにおいて広まっている技術です。
【ドイツ式入れ歯】
レジリエンツテレスコープとAll on 4,6(インプラント)インプラントオーバーデンチャーの違い
「以前歯科医院でAll on 4,6(インプラント)またはインプラントオーバーデンチャーを提案していただいたが、入れ歯も見直してみたい。」
ご相談にみえる患者さまの中でこうおっしゃる方がいらっしゃいます。ここではAll on 4,6(インプラント)とインプラントオーバーデンチャー、そしてレジリエンツテレスコープとの違いをご説明します。
All on 4,6(インプラント)の特徴
まず、インプラント治療には外科治療が必要です。失った歯の部分に4本または6本のインプラントを入れ、それを土台に歯を入れる方法です。
取り外しをしなくとも良いため、ブリッジのような感覚で使っていただくことができます。
条件として、十分な骨の厚みが必要となりますが、条件を満たしていない場合は、骨を作る治療から始めます。
インプラントオーバーデンチャーの特徴
インプラントの上から取り外しができる入れ歯を入れる方法です。
※歯ぐきの中にインプラントを入れます。
※その上から、入れ歯を入れるのが、インプラントオーバーデンチャー。
インプラントの本数は少なく済むため、骨への負担は軽減されます。
レジリエンツテレスコープの特徴
レジリエンツテレスコープは、外科治療の必要はありません。
インプラントオーバーデンチャーがインプラントをを土台としているのに対し、ご自分の歯を利用して入れ歯を支える方法です。
※残っている数本の歯(ご自分の歯)を土台とします。
※その上から入れ歯を入れます。
粘膜で入れ歯を支えるため、歯への負担は少なくともすみます。
当院では、ほとんど歯がない場合は、レジリエンツテレスコープをお勧めしております。
なぜならば、残っている歯を抜いてインプラントを入れるよりも、ご自身の歯を活かした方が良いと思うからです。
自分の歯を残す意味として、天然の歯には歯根膜が備わっており、噛んだときにその感覚を脳に送る役割があります。1本でもご自分の歯を守ることが大事なのはこのような歯根膜の反応を保つためでもあります。
【ドイツ式入れ歯】
レジリエンツテレスコープの特徴とメリット
少ない本数だからこそできる審美的に優れた入れ歯
少ない本数だからこそできること。それは、口元を自由に作ることができることです。
歯を失うと、骨が吸収して、口元がへこみ、老けて見られることがあります。レジリエンツテレスコープは、口元のボリュームをだすことができるため、ほうれい線を目立たなくし、かみ合わせを整えることで口の周りの筋肉がしっかりと使われるため、美しい口元を取り戻すことができます。
歯を失い、骨の厚みが薄くなると、口元が痩せてしまい残念ながら老けた印象を与えてしまいます。
レジリエンツテレスコープは、骨が薄くなった部分を内側から膨らます事ができるため、特別なことはしなくとも膨らみを保つことができます。
歯の大きさも、その方に一番似合う大きさを、顔の大きさや鼻の膨らみなどから測定します。唇から覗く歯の長さ、なども設定することができます。
口元を内側から床により膨らますなど、インプラントにはできなくて、入れ歯にできること、実は沢山あるのです。
少ない歯を抜かずに利用できる
「歯の本数が少ないから、歯が抜けて総入れ歯になるのを待つしかない」
「歯がぐらぐらだから、抜いて総入れ歯にしたほうがいい」
と言われ、ショックを受けていらっしゃる方、まだ諦めないでいただきたいと思います。
レジリエンツテレスコープは、残っている歯を抜かずに利用できます。万が一、歯を失うことがあっても、歯科技工士によるメンテナンスや修理により、その後も使うことができます。イメージとしては、先にゴールの形を決めておいて、そこから引き算していくという感じです。
夜寝るときも取り外しをする必要がありません
たとえ、家族であっても、歯がない状態をみせるのは嫌なものです。外すときは食事の後、歯磨きをするときだけ。歯を磨いた後、入れ歯を清掃し、そのままつけたままお休みいただけます。
メンテナンスをしながら長く使っていただくことができます
当院では、歯科医師、歯科衛生士に加え、歯科技工士が責任を持ってお一人の患者様の歯をお守りするパートナー制度を整えております。
レジリエンツテレスコープは、歯が抜けたら作り直しではなく、メンテナンスをしながら使っていただくものです。定期的なメンテナンスの際には、歯科衛生士によるクリーニングの他に、歯科技工士によるチェックも行われ、常に快適な状態をご提供させていただきます。
ほとんど歯がない場合の治療方法〜レジリエンツテレスコープ 〜
YouTubeチャンネルでもお話をさせていただいておりますので、よろしければご視聴ください。
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